-From 10-
「では貴方は『あの方』の事を忘れられるのですか?僕がこれから貴方を犯して『あの方』の事を忘れさせる事が出来たとしても貴方はまた『あの方』を思い出すのでしょう?」
ゼロスはゼルガディスの上に四つん這いになったまま、真っ直ぐとゼルガディスの瞳を深い闇の色をした瞳で見つめて呟くように問い掛けた。
「…それは。」
ゼルガディスはゼロスとの視線をそらした。
「僕は何回貴方からあの『赤法師レゾ』を消そうとしたと思っているので…」「俺だって奴の事を忘れたいんだ!!」
ゼルガディスはゼロスの言葉を最後まで聞かずに思わず怒鳴ってしまった…。
「あ…」
ゼルガディスは小さく声を漏らすと申し訳なさそうな顔をして、
「……。忘れたい。だからこのキメラの体ではなく人間の元の体に戻りたいんだ…。奴にされたこの体を見るたびに俺は奴の事を思い出しちまう…だから……んふっ!?」
ゼロスはゼルガディスの唇をふさぎ溢れ出すゼルガディスの言葉を止めた。
ゼロスはゼルガディスの舌と自分の舌を絡める。激しくではなく優しくゆっくりと…
「…んぅっ……ん」
ゼルガディスは思わず甘い声を漏らした。
-To 不安。-
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