-From 15-
アメリアのかけ声が合図となり、ガウリイとゼロスはいきなりゼルガディスに飛びついた。
「ぐふっ!?」
真っ先に手を出したガウリイが、目にもとまらぬ速さでゼルガディスの猿ぐつわをはずし、ゼルガディスの唇を奪った。
「おおおおおっ!?」
アメリアは歓声をあげた。
「させませんっ!」
どん、とガウリイを突き飛ばし、ゼロスは動揺しているゼルガディスを優しく抱きかかえ、ゆっくりと唇を交えた。
「んっ………っは……ぁ………」
無意識にゼルの出した無茶苦茶甘い声に、ゼロス以外の全員がいっせいに振り向いた。
「何ですかっ、今の声!?」
「すっごく色っぽかったわね……」
「ああっ!ゼロス!てめえ何しやがる!先にキスしたのは俺なんだから、ゼルは俺のものだぞっ!」
「ふっふっふ、甘いですねえ。先にキスする、ではなく、先にゼルガディスさんに甘い声を出させる、っていうのが条件だったでしょ?」
『後から勝手に条件作るなっ!』
ガウリイと、我に返ったゼルガディスの声がハモった。
「まあいいじゃないですか。というわけで、ゼルガディスさんは僕のものですね」
「よくねえよっ!そもそも俺は誰のものでもないっ!」
「何言ってるんですか。ゼルガディスさんは僕のものですよ」
「俺のものだっ!」
すかさずガウリイはさっきのお返しとばかりにゼロスを突き飛ばし、どさくさに紛れて(?)ゼルガディスのズボンの中に手を突っ込んだ。
『えええええっ!?』
アメリアとリナの叫びがハモった。
「ガウリイさんっ!いくらなんでもそこまでっ!」
「おいガウリイっ、やめ……」
さわっ。
ガウリイの手が動いたのが、外から見てても分かった。
「あっ……はぁ……ん……」
再び、ゼルガディスの口から甘い声が漏れる。
「ああ……ん……はぁっ……」
「ああああああムラムラしてきますっ!ゼルガディスさ〜〜〜ん!」
ゼロスもガウリイと同じ事をした。
「あっこらゼロス!まだ俺が楽しんで……」
「あ……ん……はぁ……」
「いいですねえゼルガディスさん。やっぱりゼルガディスさんは可愛いですね」
「あっ……あぁん……」
気付いたときには、「アレ」はともかくとして、胸だの、腰だの、首筋だの、ありとあらゆる場所をいじられては、ゼルガディスが無意識に出す甘い声が全員の耳に焼き付いた。
「あっ……あ……はぁっ……」
「はぁ……ん……んあっ……」
「ん……は……ぁ……」
ところが、である。
たまたま通りかかったのか、ゼルガディスの声を聞きつけたのか、1人の人物が全員の前に立ちはだかった!
「お前ら……俺のゼルガディス殿に何をしている!?」
見ると、そこにはずいぶんと懐かしい人間が立っていた。
『ロディマス!?』
ガウリイ以外の全員の声がハモった。
-To あの人登場-
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